ホトトギス

ホトトギス

 

ホトトギスは個性的なかたちをした花です。花の中央が噴水の様な形状をしています。

落ち着いた色合いに派手さはありません、長い期間ひたむきに咲き続けます。

 

ホトトギス

 

ホトトギスという名前は鳥のホトトギスが由来で、花の斑点が鳥の胸の斑点に似ていることから名づけられました。

花と鳥の斑点、一見するとそれほど似ているようには見えません。

 

ホトトギス

 

しかし、筆で描いたようなやわらかい輪郭と規則性を感じない斑な模様という、この斑点の性格の様な部分がよく似ていて、ホトトギスという名前を花につけたくなった理由がなるほどよくわかるような気がします。

 

ホトトギス

 

花言葉:永遠にあなたのもの

 

 

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ススキ

ススキ

 

この頃の秋の景色で馴染み深いのは、ススキとセイカタアワダチソウが一緒に咲いている光景ではないでしょうか。

ススキは万葉の時代から日本人に親しまれていますが、セイタカアワダチソウは、もともと日本の植物ではありません。北アメリカ原産の外来種で明治時代に日本に持ち込まれ、文字通りしっかり根をおろし日本での生活を定着させ馴染みの光景にまでなっています。種からも根からも繁殖できる強みと他の植物の成長を抑制する物質を出すという強引さで大繁殖してきました。例えば河川敷での繁殖は、フジバカマの絶滅危惧の要因のひとつになっています。

様々な植物が日本で見られるようになるのは嬉しいことですけれど、在来植物の脅威となるような場合は困りものです。急激な増加を知ると不気味さにこころがざわざわします。

 

 

変わることが良いとされることもありますし、変わることは避けられないことです。

しかし現代では情報が日々流れ過ぎていき流行り廃りのサイクルはあっという間、あらゆるものが目まぐるしく変化していくため、自分が順調なときにはそんなスピードも楽しめますが、少し気弱になったとき疲れたときには、変化の速さをネガティブに捉えてしまうことがあります。

 

ススキ

 

そんな時、幼い頃に見た植物、故郷の風景や毎年行われる近所の祭り、伝統芸能、またそれを守ろうとする人間の活動までが心のよりどころとなったりほっとするような気持ちをくれたりします。変わらないことはこの上ない安心感をくれると思うのです。自分の周りには変えずに守っていきたいものにあふれています。

 

ススキ

 

ススキの花言葉:活力

 

花のある暮らし

 

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紫苑(シオン)

紫苑(シオン)はキク科の多年草で、人の背丈ほどもある大型のお花です。

 

紫苑

 

紫色の花びらに見える部分は、1つ1つが花です。舌状花といいます。

舌状花は、同じキク科のヒマワリやコスモス、タンポポにも見られます。(ヒマワリの花びらに見える部分も1つ1つが花です。)

 

紫苑の中央の黄色い部分も1つ1つが花です。これは筒状花といいます。

 

観賞用として平安時代から栽培され昔から親しまれてきた花ですが、残念なことに、野生の紫苑は数を減らし今では滅多に見られなくなっています。

絶滅危惧II類 VU(絶滅の危険が増大している種)に指定されています。

 

紫苑

 

日本の伝統色名である紫苑色(しおんいろ)は、紫苑の花のような淡い青みの紫色をいいます。

 

 

 

花言葉:追憶

 

 

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藤袴(フジバカマ)

秋の七草の一つの藤袴。花を知らなくても名前をご存知の方は多いのではないでしょうか。

私も藤袴の名前だけは耳にしたことがあって、花を認識したのはだいぶ後になってからでした。

初めて見たときの印象は、くしゃくしゃとして変わった花で、漠然と名前から想像していたよりも地味なものでした。

 

フジバカマ

 

特徴的なこのくしゃくしゃとした部分は花びらではなく雌しべです。

藤色をした5つの小花からなる花が、複数集まり花序をつくっています。

 

フジバカマ

 

多湿を好み日本各地の川沿いなど水辺に自生しますが、生育に適した環境が大幅に減少したために数を減らし、準絶滅危惧種(現時点での絶滅危険度は小さいが生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種)に指定されています。

 

フジバカマ

 

河川工事などによる直接的な環境の破壊・セイタカアワダチソウなど帰化植物との競合による生育地の縮小が、減少の要因とされています。

絶滅の危機にある植物を調べていくと必ずと言っていいほど出てくるのが、人間の手による環境開発と外来植物の繁殖の問題です。

 

 

フジバカマ

 

フジバカマ

 

花言葉:躊躇

 

 

花のある暮らし

 

anan 2019年10月23日号に掲載されました

10月16日発売のananで、バラ風呂「プレミアムローズコレクション」を紹介いただきました。

 

anan

 

 

萩(ハギ)

昨日の帰宅途中、香りからキンモクセイの花の咲いているのを見つけました。

秋の花キンモクセイが咲いているのを見て、一定の速度で進んでいるはずの時間が一足飛びになったかのように、急に季節が進んだように感じました。
 

今週ご紹介するのは秋の七草のひとつ、萩です。

 

萩

 

くさかんむりに秋と書いて萩(ハギ)。正に秋を象徴する花です。

 

萩

 

秋の七草の始まりとされる歌の中でも「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」と、一番に詠まれています。

万葉集で詠まれた花の中で最も多く登場するので、昔から身近にあって親しまれてきた花なのかなと想像できます。

 

萩

 

花言葉は思案。

どこか寂し気で控えめな雰囲気。何か思いを含んでいるようにも見えます。

 

萩

 

 

 

女郎花(オミナエシ)

秋の七草の一つ、女郎花。

古くから日本の野山に自生し日本人に親しまれ、万葉集・源氏物語にも詠まれています。

1200年以上も前に情感をもって鑑賞されていた女郎花を今目の前にすると、その時代の人物や出来事に少しだけ実感を持って近づけるような気がします。

 

女郎花

 

離れて見ると味気ない花のようでもありますが、近くで見ると1輪3〜4ミリ程度の小さな花がいくつも咲いているのがわかります。

オミナエシは合弁花(花びらが根元でつながっている)で、先が5つに裂け(5枚の花びらのように見えます)蕾もまるく、花も蕾も茎までもきいろい色をしています。

 

女郎花

 

女郎花の花言葉:親切

 

花のある暮らし

 

芙蓉(フヨウ)

花言葉は繊細な美。

薄紙のように透けた花びら。この花は朝咲いてその日の夕方には萎む一日花です。

 

芙蓉

 

ひとつひとつの花の命は短くても、株としては新しい花を次々と咲かせるため、短命の花というイメージは無く、寧ろ夏の盛りから10月ごろまで、長い期間楽しめる花という印象です。

 

芙蓉

 

夏に咲く花には一日花が多く、芙蓉と同じアオイ科フヨウ属であるムクゲ・タチアオイ・ハイビスカスの他、オシロイバナ・朝顔も一日花です。

 

芙蓉

 

1日単位のサイクルは我々人間の生活と共通する部分で、植物にも1日がわかるということが、当然のことの様にも不思議なことの様にも思えてきます。大きくて普遍的な何ものかに、植物も人間もすっぽりと包み込まれている、そんなイメージが湧いてきます。

昨日と今日と明日に特別変わりがないように思えても、一日花が毎日花を落とし徐々に個体として少しずつ変化をするように、私たちの体も毎日少しずつ変化していきます。

 

芙蓉

 

落葉樹もいつの間にか茶色くなった葉を落としてゆき、気づけば街の姿を変化させています。

目に映る季節が、秋深くへと変わってゆこうとしています。

 

芙蓉

 

 

アベリア

アベリアは、春から秋にかけて長い期間咲く花です。

 

アベリア

 

成長が早く、刈り込まれた樹形を乱すように、あちこちから枝が飛び出します。

旺盛に茂った、この小さな葉と花がチラチラと風に揺れます。

 

アベリア

 

遠目からアベリアを認識する1番のポイントは、

花の白・葉のグリーン・萼の赤色、の特徴的な色合いのコントラストです。

(と言っても、花の色にはピンクもあるのですが、圧倒的に白い花が多く出回っています。)

 

アベリア

 

花は、付け根から少し長めに、徐々に広がるラッパ型。

先端が5つに裂け、正面から見ると星型をしています。

派手さは無く、可愛らしい花です。

 

アベリア

 

香りが良く丈夫で人気があるため、植え込み等でよく使われていて、

アベリアという花を知った日から、街中で、この花をよく見かけることになるでしょう。

 

アベリア

 

 

 

花言葉 強運

 

 

 

花のある暮らし

 

オシロイバナ

7月〜9月の夕暮れに咲き、別名 夕化粧 とも言われます。

原産は、熱帯アメリカ。

16時ごろから咲くことから、英名では、four o'clockと呼ばれます。

 

オシロイバナ

 

江戸時代に、観賞用の園芸植物として持ち込まれました。

現在、帰化植物として、日本全国に自生しています。

 

帰化植物とは、意図的か否かに関わらず人間によって外国から持ち込まれ、日本で野生化した植物のことです。その数は1000種を優に超え、現在も増え続けています。

 

オシロイバナは、野生化はしているもののそれほど強い繁殖力はなく、今すぐ脅威となるものではありません。

 

オシロイバナ

 

しかし、外来植物の中には、繁殖力が強くあっという間に増えて手に負えなくなったり、在来種と置き換わるまたは交雑するなど、生態系に大きな影響を与えたりするものがあります。

このような種については駆除等をしなくてはなりませんが、いったん拡がってしまうと多くの労力と時間、お金を必要とし、簡単ではありません。

 

地植えにした植物は、生きやすい場所をもとめて活動の場を広げていくため、数年後、植えた場所とは違う場所で繁殖していることがよくあります。ある程度広がってしまった後で悪影響に気づき、手が付けられなくなるのが怖いところです。

 

交配しやすい外来種は、管理外の場所に拡げないよう"庭に植えずに鉢植えで楽しむ"など、日本にもともと自生する植物を守るという一人一人の心掛けが、今とても大切になってきています。

 

 

 

 

 

オシロイバナ 花言葉:臆病