オシロイバナ

7月〜9月の夕暮れに咲き、別名 夕化粧 とも言われます。

原産は、熱帯アメリカ。

16時ごろから咲くことから、英名では、four o'clockと呼ばれます。

 

オシロイバナ

 

江戸時代に、観賞用の園芸植物として持ち込まれました。

現在、帰化植物として、日本全国に自生しています。

 

帰化植物とは、意図的か否かに関わらず人間によって外国から持ち込まれ、日本で野生化した植物のことです。その数は1000種を優に超え、現在も増え続けています。

 

オシロイバナは、野生化はしているもののそれほど強い繁殖力はなく、今すぐ脅威となるものではありません。

 

オシロイバナ

 

しかし、外来植物の中には、繁殖力が強くあっという間に増えて手に負えなくなったり、在来種と置き換わるまたは交雑するなど、生態系に大きな影響を与えたりするものがあります。

このような種については駆除等をしなくてはなりませんが、いったん拡がってしまうと多くの労力と時間、お金を必要とし、簡単ではありません。

 

地植えにした植物は、生きやすい場所をもとめて活動の場を広げていくため、数年後、植えた場所とは違う場所で繁殖していることがよくあります。ある程度広がってしまった後で悪影響に気づき、手が付けられなくなるのが怖いところです。

 

交配しやすい外来種は、管理外の場所に拡げないよう"庭に植えずに鉢植えで楽しむ"など、日本にもともと自生する植物を守るという一人一人の心掛けが、今とても大切になってきています。

 

 

 

 

 

オシロイバナ 花言葉:臆病

 

 

千日紅(センニチコウ)

センニチコウのお花は、一見、雄しべも雌しべも見当たらないようです。

どんなつくりになっているのでしょう。

 

千日紅

 

センニチコウの花びらは、どの部分??

 

千日紅

 

一見花びらに見える部分、ピンクや白や紫色をしたカサカサとした質感の、丸い形をしたこの部分、実はこれは花びらではありません。苞(ほう)といって、葉が変形した部分です。

 

 

センニチコウの花は、苞の間にいくつも咲いています。苞の間にチラチラと覗く、小さな部分が花です。

この小さな花1つずつに、花びら5枚、雄しべ5本と雌しべがあります。

 

千日紅

この写真の千日紅で言うと、紫の苞の間の白っぽい小さな部分がお花です。

 

この苞が、美しい姿を長く保つため、千日紅(千日咲く花)と呼ばれるほど鑑賞期間が長いのです。

 

千日紅

 

ちなみに、苞が花びらのように見えるお花は

ポインセチア・ブーゲンビリア・ハナミヅキ・カラーなど、他にもたくさんあります。

 

千日紅


 

 

 

 

センニチコウ 花言葉:色あせぬ愛

 

花のある暮らし

 

コムラサキ

自生するコムラサキは減少し、多数の都道府県で絶滅危惧種に指定されています。

人の手で植え育てられることが多い為、目にすることもよくあるコムラサキ。

絶滅危惧種といわれてもピンときませんがどういうことなのでしょうか。

 

コムラサキ

 

コムラサキの自生地は湿地とその周辺です。

 

コムラサキ

 

まず湿地とは、何か。

改めて定義を見てみますと、

「天然のものであるか人工のものであるか、永続的なものであるか一時的なものであるかを問わず、更には水が滞っているか流れているか、淡水であるか汽水であるか海水であるかを問わず、沼沢地、湿原、泥炭地又は水域をいい、低潮時における水深が6メートルを超えない海域を含む」とされています。(ラムサール条約=国際的な湿地に関する条約 における定義)

 

湿地には、湿原・湖・沼・水田・ダム湖・河川・干潟・マングローブ林・ため池などが含まれます。

 

コムラサキ

 

驚くことに、日本の湿地面積は、明治大正と比べて現在40%程度まで減少しているそうです。

東京・大阪・千葉・埼玉に限ると、減少率は90%を超えています。

戦後の高度成長期には、干潟を、役にたたない土地として次々埋め立てました。

残されている湿地についても、状態の悪化が進んでいるとされています。

 

悪化や減少の要因は、人間の手によるものがほとんどなのです。

・土地利用の大きな変化、特に農耕と放牧の増加

・ダムや水路、運河などによる水の流れの改変

・インフラ開発、特に川の流域や沿岸部における開発

・大気汚染、水質汚濁、過剰な栄養分の流入

 

コムラサキ

 

その結果、湿地を住処としていた多くの生物が、生きる場所を追われているのです。

また、人間にとっても湿地は無くてはならない大切なものです。

湿地:なぜ大切にしなくてはならないのか?

 

このような危機的状況にあって、今ある湿地を守り、壊してしまった環境を取り戻していくことが、緊急の課題となっています。

湿地のために私たちが できる7つの行動

 

コムラサキ

この紫色のつぶつぶは、「実」です。

コムラサキは自家受粉のできる植物です。

 

このコムラサキの株のそばに、他の株は植えられていなかったため、このたくさんの実は全て自身で受粉したものだと思われます。

 

もし自家受粉のできない植物であったなら、自然に生育している数も生育できる環境も激減している今、コムラサキの実を見ることはできなかったのだろうと思います。

 

 

 

コムラサキ 花言葉:聡明

 

 

ヤブラン

8月〜10月頃に咲く、ヤブラン。

日陰につよく植えたままでも毎年咲き、育てやすいためか、公園やお庭で大変よく見かけます。

 

ヤブラン

 

根生(こんせい=根側から葉がでること)した細長い葉は、濃いグリーンのものと、班の入ったものとがあります。

常緑性の多年草で、花の咲く時期以外でも美しい葉を鑑賞できます。

ただし、ヤブランの葉は、美味しいらしく、よく虫に喰われてしまいます・・。

 

ヤブラン

 

花は紫色で、穂状(すいじょう)に咲き、葉に埋もれるような姿は控えめで、どことなく和の雰囲気を感じます。

暑い時期を選んで咲き乾燥にも耐え、我慢強く健気なお花です。

 

ヤブラン

 

ヤブラン 花言葉:かくされた心

 

花のある暮らし

 

夾竹桃

太宰治の小説、”黄金風景”に夾竹桃(キョウチクトウ)の花がでてきます。

 

夾竹桃

 

・・・毎朝々々のつめたい一合の牛乳だけが、ただそれだけが、奇妙に生きているよろこびとして感じられ、庭の隅の夾竹桃の花が咲いたのを、めらめら火が燃えているようにしか感じられなかったほど、私の頭もほとほと痛み疲れていた。・・・

 

植物は話をせず、感情を持たず、しかし命をもって確実に生きていて、そのため、見るもののその時の感情・心も持ちようを映し出し、そのまま跳ね返してくる。植物を前にして度々実感することです。

同じ花を見るのでも、悲しい時に見るのと、明るい気持ちの時に見るのとでは、発しているメッセージが変わって見えるのです。

 

夾竹桃

 

太宰治が一時住んでいた船橋の家の庭には夾竹桃が植えてありました。太宰治は夾竹桃の花が好きだったと言われています。

小説”めくら草紙”にはこのように書かれています。

 

・・・くには、青森です。夾竹桃などめずらしいのです。私には、ま夏の花がいいようです。ねむ。百日紅。葵。日まわり。夾竹桃。蓮。それから、鬼百合。夏菊。どくだみ。みんな好きです。・・・

 

生前から現在に至るまで、世の中に影響を与え続けるような文豪。生きている時代も違い、自分との接点などありようもない人物。

しかし、同じ花、今私の目の前にある夾竹桃を、太宰治も見ていた、情感をもって見ていたと知ることで、わずかながら存在を現実的に捉えることができるように思います。

 

私にとって植物は、歴史や、時には国境を超える橋渡し役のような存在でもあります。

例えば現在に生きる樹齢3000年という木が、3000年前の出来事や人物を、それは国内外にかかわらず、確かに存在したのだ現在に繋がっているのだと感じさせてくれるのです。

 

夾竹桃

 

 

夾竹桃 花言葉:危険な愛

 

 

サルスベリ

今年もサルスベリの咲く季節になりました。

 

サルスベリ

 

これから9月ごろまで、最も暑い季節を元気に咲き続けます。

毎年のことながら、この暑い季節によくバテてしまわないものだと、感心してしまいます。

 

サルスベリ

 

ところで、サルスベリはどの部分が1つの花かご存知ですか?

 

サルスベリ

 

円錐形をした花が1つの大きな花に見えるかもしれませんが、実は、小さい花の集まりです。

サルスベリの花のつき方は円錐花序といって、花の集まり(=花序)が円錐形をしています。

 

円錐花序と呼ばれる付き方をする花は他にもあり、例えば

・カスミソウ

・トチノキ

・ライラック

・セイタカアワダチソウ

・センブリ

などです。

 

 

サルスベリの花がふわふわとして見えるのは、1枚1枚の花びらがフリルのように波打っていて、それがたくさん集まって咲いているから。おしべとめしべを囲むように、"柄(枝のような細長い部分)をもったフリフリの花びら"が6枚(まれに6枚以上つくことも)ついています。

 

サルスベリ

樹の下に落ちていた花。花びらが数枚取れていましたが、これが1つの花です。

 

 

 

1つの花の寿命は1日程度で、サルスベリの木の下にはよく、散った花びらが落ちています。

花の寿命は短くても、次々に新しい花が咲くため全体としての花期が長いのです。

 

最近、一昔前よりもサルスベリをよく見かけるようになったと感じます。

比較的強いこと、樹が大きくなりすぎないこと、花期が長く楽しめること、また、秋には紅葉し冬には落葉、季節感も楽しめることなど、いいことずくめで、ますます人気が高まっているのかもしれません。

 

サルスベリ

 

 

 

サルスベリ 花言葉:雄弁

 

花のある暮らし

 

ガマ

ガマ

 

先週ご紹介した蓮と同じ"抽水植物"の「ガマ」。水の中に根を持ち、茎や花を水面に出す植物です。

 

gama

根は水中にあります。

 

 

ガマの花はよく、ウインナーのようだと形容されることがあるのですが、色・形、似ています・・・。細めのウインナーです。

この茶色い部分が花です。雌花です。

 

ウインナーの上にある、先端までの茶色い部分、ここが雄花です。

 

ガマ

 

ガマは花びらを持っていません。いわゆる「花」っていう感じがしない花です。華やかさなどありません。では、そもそも「花」って何なの?と疑問に思いませんか。

 

花とは何か。

 

花とは植物の生殖器官のことです(!!) 

 

そうです。理科の授業で習いましたね、、でも情緒も何もありません。

人間が花から受ける印象、癒し・愛らしさ・儚さ〜などを削ぎ落とし、「生物学的に」といった時には、花は生殖器官以外の何物でもないのです。

 

 

ガマは風を使って受粉する風媒花。雄花で花粉をつくり、その花粉を風で運んで、他の株の雌花に受粉します。

その際、自分(同じ個体の雌花)に受粉しないように、雄花が先に熟すようになっています。

自家受粉を避け、他の個体へ受粉させるこのしくみは、遺伝的多様性を維持するためのものです。

 

風媒花は、虫や鳥に依存しない「風」という確実な媒体を使ってはいるものの、受粉については非効率的。虫は花から花へと移動し、ある程度効率的に受粉するのに対して、風はまさしく「風まかせ」の受粉だからです。

 

非効率だから、風媒花は数で勝負します。花粉を大量に遠くまで飛散させるのです。そしてこれが私たち人間の花粉症の原因になったりします。花粉症を引き起こす代表的な風媒花は、スギ・イネ・マツなどです。

 

ガマ

 

風媒花は、虫や鳥などをひきつける必要がなく、美しい見た目、香り、蜜などが不要です。そのため、ガマのように花かどうかもわかりにくい地味なものが多いのです。

 

ちなみに先週ご紹介した蓮は、ガマと同じ抽水植物でも受粉方法は異なり、虫を媒介として受粉する虫媒花。

ガマとは対照的に、美しく目立つ姿と香りで虫を誘います。

 

蓮

 

 

 

 

ガマの花言葉:従順

 

 

 

蓮はインド原産。水中で生育する水生植物です。

 

蓮

 

水生植物の中でも、水底の土の中に根をはり葉や茎を水面にだす「抽水植物」に分類されます。

蓮の他、カキツバタ・ガマも同じ抽水植物です。

 

蓮

 

水中生活では、当然水不足の心配はありません。また、陸上ほど大きな温度変化がないことも生育のしやすさの一つでしょう。

反対に、水中生活での不利な点は何でしょうか。

 

1つ目は、光が届きにくい点です。

水の中では光が充分に得られないため、抽水植物は葉や茎を水面に出し、光合成量を増やしています。

 

2つ目は、空気が少ない点です。

陸上植物は土の中に含まれる空気を吸うことができますが、水中や泥の中では空気が少ないのです。

 

蓮の葉には中央に穴があり、葉柄(茎のように見える部分)〜泥の中にある地下茎(レンコン)へと続く空気の通り道になっています。葉柄を輪切りにすると、大きな穴が通っているのがわかります。

 

 

蓮の葉はとても重要な役割をもっているので、汚れたり穴が詰まったりすれば、生命の危機でしょう。

そのため蓮にはロータス効果と呼ばれる天然の自浄作用があります。

 

葉はとてもよく水をはじき、水滴がころころと葉の上を転がって、濡れることがありません。この水滴が、汚れやほこりを絡めとり転がり落ちるのだとか。このロータス効果によって、泥の中に生えながら汚れのない葉と美しい花を咲かせることができるのだそうです。

 

蓮

 

東京文京区の小石川後楽園では、今、蓮の花が見頃です。

隅々にまで細かい配慮が感じられる、繊細な工夫が施された美しい庭園。この庭園に浮かぶ蓮の花はどこの角度から切り取って見ても1枚の絵のようです。

蓮は、午後には花を閉じてしまうので、午前中にご覧になるとより楽しめると思います。

 

蓮

 

蓮の花言葉:清らかな心

 

花のある暮らし

 

ランタナ

ランタナは、多数の小花からなる花序を半円状につけます。

一つ一つの花は数ミリ程度で、蕾はまるで小さな小さなリボンです。

夏の初めから秋頃まで咲き続けます。

 

ランタナ

 

このランタナ、実に繁殖力が旺盛で、生態系や人間活動への影響が大きいとされ

国際自然保護連合によって「世界の侵略的外来種ワースト100」に指定されています。

 

また、日本でも「生態系に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」に指定されています。

これは、外来種の関心と理解を深め、対策を推進することを目的としています。

栽培を法的に規制しているわけではありません。

 

ランタナは、南アフリカ原産で暑さに強く、乾燥や寒さにも比較的強いため、日当たりの良い場所に地植えすると非常に大きな株に成長します。特に水やりやお手入れをしなくても、株が巨大化していくのです。

 

ランタナ

 

街なかで見かけるこのような姿で、繁殖力の強さを窺い知ることができます。

 

 

こちらは小さな葉を這うように伸ばす「コバノランタナ」。

コバノランタナも繁殖力が非常に強いです。

 

コバノランタナ

 

 

コバノランタナ

 

ランタナを育てる場合は、お庭や鉢植えなど自身の管理できる範囲内で楽しむに留めましょう。

管理外に広げないような注意が必要です。

 

 

 

ランタナ 花言葉:心変わり

 

 

アガパンサス

アガパンサス

 

スッとまっすぐ伸びた40〜60センチ程度の茎の先端に、いくつもの花を放射状につけます。

葉は細長く、茎の根元から茎を取り巻くようにたくさん茂らせます。

 

アガパンサス

 

ぷっくりとした蕾。次々に開花します。

1つ1つの小さな花は、ゆりに似たラッパ型をしています。

 

アガパンサス

 

 

 

アガパンサス

 

南アフリカ原産で、日本で咲くのは6月〜7月頃。梅雨の季節に咲きますが意外にも湿気にはあまり強くありません。

 

アガパンサス

 

つるりとした長い茎は風通しよく涼やかで、軽やか。

淡い青紫の花色は気品を感じさせます。

 

 

アガパンサス花言葉:恋の訪れ

 

花のある暮らし